FIPの病型
ウェットFIPとドライFIPの違い|神経型・眼型の症状
FIPの滲出型(ウェット)、非滲出型(ドライ)、神経型、眼型でみられる特徴と、緊急受診の目安を説明します。
2026年8月8日更新病型は重なり、変化することがある
FIPは一つの型に明確に分かれるとは限りません。滲出液が目立つ猫、臓器病変が中心の猫、眼や神経に症状が出る猫がいて、経過中に複数の特徴が重なることもあります。病型の名称だけで重症度や治療計画を決めることはできません。
ウェットタイプ(滲出型)
腹腔や胸腔に液体がたまるタイプです。腹水では腹部が膨らみ、胸水では呼吸数増加や呼吸困難がみられることがあります。液体の存在だけでFIPと確定せず、心臓病、肝疾患、腫瘍など他の原因との区別が必要です。
- 腹部膨満
- 速い呼吸、浅い呼吸
- 食欲と活動性の低下
- 発熱、体重減少
ドライタイプ(非滲出型)
明らかな胸水・腹水が少なく、リンパ節、腎臓、肝臓、腸管などの炎症性病変が中心になることがあります。症状が非特異的で、診断までに複数の検査が必要になる場合があります。
- 長く続く発熱と体重減少
- 黄疸や貧血
- 腎臓・肝臓・腸管に関連する症状
- リンパ節や臓器の異常
神経型FIP
中枢神経系が関与すると、ふらつき、歩行異常、頭部の傾き、眼振、けいれん、行動変化などがみられることがあります。これらは他の神経疾患や中毒でも起こるため、迅速な神経学的評価が必要です。
眼型FIP
ぶどう膜炎、眼の濁り、前房内の変化、瞳孔不同、視覚変化などがみられることがあります。眼の異常は痛みや視力低下につながる可能性があるため、早めの眼科・全身評価が重要です。
獣医師に伝えるポイント
- 腹部や呼吸状態の変化
- 歩き方や眼の動画・写真
- 症状が始まった時期と進行速度
- 血液検査、画像検査、液体検査の結果
REFERENCES